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高山博夫先生

留学施設:Columbia University, New York, USA

留学期間:2007年7月から現在

留学に必要だった資格:ECFMG certification

留学中の立場:resident

留学施設の特徴:成人ICU21床+アルファ、一般床30床以上。年間症例数成人1500例、小児500例。

留学中の経験症例数:

下記参照

 2000年にニューヨークで内科研修をしていた友人を訪ねた際、引き合わせてもらったのが中先生でした。Columbia Universityにリサーチで渡米し、実績を重ねて心臓外科の臨床研修に移り、実力を認められAssistant Professorの座を勝ち取り、現在は科の顔でもあるAssist Deviceと心臓移植のdirectorを兼任している方です。この分野でアメリカで最も成功している日本人です。もちろん実力・実績面で、在日の他の著名心臓外科医に全く引けを取らないでしょう。それ以降、機会を見つけては連絡を取り、将来の方向性などについてアドバイスなどを受けていました。あの出会い以降、Columbia Universityの心臓外科での研修を念頭に置いて渡米、研鑽を積んできたといっても過言ではありません。 2006年にインタビューを受けた際には、大学以来の親友である友人が臨床研修をしていました。 また、中先生経由で現在心臓外科のフェローとして研修中の坂口先生にも会えました。 

さて、ニューヨークは言わずと知れた世界の中心都市。さすが活力があります。シアトルがちっぽけな地方都市に過ぎないことをボストン訪問時に引き続き思い知らされました。インターネットで情報はどこからでも入手できるとは言え、この大都市から醸し出されるオーラ、人間とビルの集合体から生み出されるエネルギーは現地に立たねば分からないものでしょう。物価はやはり高く、例えば病院の駐車場代が1ヶ月180ドル!

Columbia Universityの胸部外科はNew York Presbyterian Hospitalという病院で臨床を行っており、ここはUS Newsで病院として全米7位、循環器・心臓外科としても7位にランク付けされています。Cornell Universityもこの病院が基幹病院となっています。マンハッタンの西北に位置する病院(というよりはビルの集合体)で周囲の治安はあまりよくないとの事でした。病院自体の建物もやや古め。

プログラムの内容はり充実しています。2005年度の心臓外科全症例数は1900例(Adult 1300, Congenital >600)、一般胸部外科750例。Clinton大統領の手術で名声が上がったことに加え、最近近隣施設から循環器内科グループ(年間心カテ件数が1万件、PCIが4000件)を引き抜き、ぐっと症例数が増えたとの事。CABG40%、弁膜症30-40%、その他といった内訳。こういった一般的心臓外科手術に加え、心移植119例(史上最高年間症例数とのこと)、補助循環装置埋め込み術40-50例、肺移植40例程度と全米一の移植施設でもあります。先天性疾患症例も非常に多く、その大部分が複雑心奇形で占められています。また、最近プログラムを卒業したばかりのアテンディング、Dr. Stewartの健闘でかなり大動脈症例も多いようです。

Program DirectorはDr. Smith。Robotic Surgeryや大動脈外科でのDavidⅤ手術、左小開胸の僧帽弁手術、各種LVADなど最先端の技術を採用しています。Dr. OzはDiscovery Channelなどに出演しているアイドル外科医。その他、著名な心臓外科医を多く抱えています。一般胸部外科は、あまり有名ではありませんが、肺移植を中心に症例数を少しずつ増やしています。

Residencyは2年間で各年2人が半年遅れずつで開始します。スーパーフェローと呼ばれるレジデント終了後に更に専門分野でトレーニングを積んでいるフェローが3名。レジデントの執刀症例数は、心臓300例(弁膜症160例、CABG70例、先天性40例、心移植25例)、一般胸部200例(肺切170例、肺移植20例、食道20例)程度。ローテーションは1年目:成人心臓3ヶ月、小児心臓3ヶ月、一般胸部6ヶ月、2年目:小児心臓3ヶ月、成人心臓3ヶ月、成人心臓(チーフ)6ヶ月。チーフの6ヶ月間で大部分の症例を経験するようにデザインされています。任される裁量権も大きく、人工心肺の着脱はもちろん、バイパス手術時の近位吻合もアテンディングなしで行うとの事。当直は1週間に1回強。短所としては、手術で忙しすぎて外来やコンサルト、ICUなどで手術室外での判断を学ぶ機会が少ないことなどが挙げられます。

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